石川県七尾市の海沿いにあるメガソーラー発電所(発電出力 約51メガワット)にて、
変圧器の冷却装置(ラジエーター)からの油漏れ補修と、
ガス絶縁開閉装置(GIS)へのSF₆ガスの補充作業を行いました。
潮風の影響による冷却装置(ラジエーター)の油漏対応
発電所は海に近く、潮風の影響で金属がさびやすくなります。
ラジエーターの継ぎ目から油のにじみが確認されています。



まず、対象部分の汚れや劣化した塗装を丁寧に落とし、下地を整えます。
部材の厚みが薄いため、強くこすらず、
傷をつけないように注意しながらケレン作業を行いました。
その後、油に強く密着性に優れた補修材「シームコート」を用いて、漏油を止めました。
また別の場所では、事前にさびの発生を抑えるため、
強力な防錆塗料「アドバンス」を使って塗装を行いました。
このように、現場の状況に応じて丁寧な対応を心がけることで、
メガソーラー設備の安定稼働と長寿命化を支えています。



GIS(ガス絶縁開閉装置)のSF₆ガス補充作業
GIS(ガス絶縁開閉装置)は、高い電圧を安全に切り替えるための設備です。
中にはSF₆(六フッ化硫黄)ガスが入っていて、
電気の切り替えのときに火花が出ないようにする等、大切な役割を持っています。



今回の補充作業の作業工程は以下のとおりです。
① ガスの圧力を確認し、基準の値と比べる
② 専用の機械を使って、ガスを正しい圧力まで補充する
③ 作業後に、密閉状態と漏れの有無をもう一度チェックする
SF₆ガスが足りなくなると、装置が正しく動かなくなることもあるため、
こまめな点検と補充がとても大切です。



メガソーラーの管理会社の方ともお話ししました
作業当日は、発電所の管理会社に勤務されているマレーシア出身の技術担当の方が、
東京から来訪され、現場の確認に立ち会われました。
普段は電話でのやり取りが中心のため、現地で直接お話しする機会は大切です。
会話の中ではご家族の話題にも触れ、奥さまもマレーシア出身で、
お子さんが日本語をしっかり話されていることなども伺いました。
技術面だけでなく、人と人とのつながりを感じられる場面となりました。