愛知県の工場におけるキュービクル更新工事の事例です。
お客様の施設の停電時間を最小限に抑えるため、
H鋼ベースを事前に自社で加工する工夫を行いました。
基礎工事から据付、耐圧試験まで、安全を最優先にした施工工程をご紹介します。
1 設置場所と搬入ルートの確認。事前の現場調査と計画
事前の現場調査で既設設備や周辺の構造物との位置関係を確認したところ、
コンクリ基礎の耐荷重に疑問があり、新基礎を作ることになりました。
ここで無理をしてしまうと、後々のトラブルの元になります。
そこで今回は、新Cubの荷重を新基礎に預けるためのベース(土台)として、
H鋼を使ったベースを準備することにしました。

更新前のオープン型受電設備

設置場所と周辺状況の確認
2 停電時間を最小限に。現場の負担を減らす「H鋼の事前加工」
現場での加工作業が増えると、それだけお客様の施設を
停電させる時間が長くなってしまいます。
それを防ぐため、現場調査での寸法をもとに、
社内でH鋼の穴あけなどの加工をあらかじめ済ませておきました。
「難しい工事ほど、事前の段取りが重要になる」。
これは、当社が日々の現場で大事にしている基本です。
作業時間を短縮し、スムーズに据付を進めるための工夫です。
3 見えない部分だからこそ手を抜かない「基礎工事」
H鋼ベースと重量のあるキュービクル。
これらを長期間しっかりと支えるための要が「基礎」です。
既設設備のすぐ横に鉄筋と型枠を組み、生コンクリートを打設しました。
長さ:3,000mm 深さ:350mm
完成後はお客様から見えにくくなってしまう部分ですが、
将来的な設備の沈み込みや傾きを防ぐため、
見えない部分だからこそ手を抜かずにしっかりとした基礎を造っています。

型枠内に生コンクリートを打設

基礎の深さは350mm
4 慎重な調整が求められる「クレーン据付作業」
基礎がしっかり固まった後、既設のフェンスを解体し、
事前に加工しておいたH鋼をクレーンで搬入します。
ベースのわずかな傾きは、扉の開閉不良や将来のメンテナンス作業にも
影響するため、水平・位置・直角を慎重に確認しながら調整します。
H鋼ベースの調整が終わった後、キュービクル本体を吊り上げ、
所定の位置へと据え付けました。

事前加工したH鋼をクレーンで搬入据付。

H鋼の水平・位置・直角を調整。

調整したH鋼ベースの上に、キュービクルを据付。
5 本体だけではない。安全性と美観を保つ「周辺設備の更新」
キュービクルの設置だけで工事は終わりません。
受電に必要な周辺設備も、一連の作業として対応しています。
① 高圧ケーブルの布設
キュービクル側から電柱側へケーブルを布設。接触部には損傷防止用のクッ ションゴムを取り付け、
傷がつかないよう対策しています。
② 安全装置の設置
SOG制御装置付き高圧負荷開閉器(PAS)を電柱上へ確実に取り付けました。
③ 周辺設備の補修
腐食していた接地端子箱を綺麗に塗り直し、
設備周辺のフェンスも新しいものに設置し直しました。

SOG制御装置付き高圧負荷開閉器(PAS)を電柱上へ取付。

高圧ケーブルをキュービクル側から電柱側へ布設。

高圧ケーブルの接触部に損傷防止用クッションゴムを取付。

腐食していた接地端子箱

塗装して美しく
6 安心してお使いいただくための「最終確認と耐圧試験」
全ての工事が終わった後、各機器のボルトの締付け状態や設定値を
しっかりと確認します。
そして最後に、交流10,350Vの電圧を10分間かける「耐圧試験」を実施。
絶縁性能に問題がないことを確認し、結果は良好でした。
あわせて、VCB(真空遮断器)や、
変圧器のタップ位置が更新の前後で適正かどうかも点検しています。
「単に設備を据え付けて終わりではなく、安全にお使いいただける状態でお引き渡しする」こと。
これが私たちの更新工事のゴールです。

変圧器のメガー測定を実施。

工事完了後の耐圧試験を実施。

H鋼ベース上へのキュービクル据付完了。
【追記:嬉しいお言葉をいただきました!】
後日、今回の工事をご依頼いただいたお客様から、こんな嬉しいメッセージをいただきました。
「H鋼の作業や段取りもよく考えられており、
現地では、安全に丁寧な仕事ぶりでしたので、現地のお客様にも、喜んでいただいております。」
こういうお声をいただけると、本当に現場の励みになりますね!
これからも「見えない部分の準備」を大切にしながら、安全で丁寧な仕事を心がけていきます。
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